舟を編む
先日、「舟を編む」の文庫本が出たので読んでみました(電車の中でしか読まないので速読でなく遅読です。。。)。
内容は大きな国語辞典を作る話ですが、読み進むうちに普段私たちが何気なく使っている辞書の編集がいかに大変か、いかに言葉を大事に考えているか少し分かった気がします。
「あがる」と「のぼる」の違いなど指摘されなければ素通りしてしまいます。
そして辞書作りには紙質にもこだわりがあることを知りました。
「ぬめり感」と云う言葉が出てきます。
”指に吸い付くようにページがめくれているでしょう。にもかかわらず、紙同士がくっついて、複数のページが同時にめくれてしまう、ということがない。これが、ぬめり感なのです”と説明されています。
また、”紙は薄くなければならないが裏写りをしてはいけない”そうです。
早速、私も「広辞苑」を触ってみましたが、なるほどと新しい発見をしました。
そして後書きに岩波書店の辞書編集部の方が解説を書いているので紹介します。
”各辞典にはどれも個性があるが、いずれも言葉の意味、用法をいかに完結に、最大公約数的にまとめあげるか苦心している。饒舌で至れりつくせりな辞典もあれば、ツンとそっけない辞典もあり、誰でも受け入れられるようにていねいにキャッチボールしてくれる辞書もあれば、本物を受け止めてほしいと直球をど真ん中に投げ込む辞書もある。お好みの辞典をそこで得た情報をふまえて、言いたい事をきちんと伝え、かつ相手の心に響く自由な表現をするために使ってもらえないかと思うのだ。”
辞書を大切に思う気持ちが伝わって来ます。
今は何でもネットで調べて済む時代ですが、紙の辞書をもう一度見直してみようと云う気になりました。